凍えるような寒い日が続いておりますが皆様におかれましては、いかがでお過ごしでしょうか。佐藤佐吉ユース演劇祭プロデューサーの池亀三太です。
わたくし池亀三太はユース演劇祭にあたってプロデューサー特権として期間中に住む家を与えていただくというなんとも有り難いお恵みを頂戴して、一足お先にこの世の春を謳歌しようかと構えておりました。
畳を敷き、コタツを買い、スイッチを入れ、フカフカのコタツ布団に脚を突っ込み、ぬくぬくと、それはそれはぬくぬくと新しい生活を始めておりました。
コタツでうたた寝をしていたらこんな夢を見たのです、演劇祭期間中にこのぬくぬく快適な池亀家で多くの方が団欒する姿。
観劇後のお客様のにこやかな笑顔と、本番後の俳優のやりきった笑顔が交差するなんとも素敵な空間となり、この池亀家は「観劇」という特別な体験をより特別な思い出とする場所として役割を果たし、ここで繰り広げられた活発な演劇論や感想合戦のあれやこれやはこれからの小劇場演劇の発展に繋がっていくのか・・・むふふ、と・・・。
そんな夢心地な僕の耳に玄関をノックする音が・・・。
まだ演劇祭はこれからなのに、早くもお客様がいらっしゃったのかな?と喜び勇んで扉を開けたらそこには、訝しげにこちらを覗く大人が立っておりました。
大人は「ここは一体何だ」と問いました。
僕はもちろん「僕のおうちだよ。てへぺろ。」と伝えました。
すると大人は「勝手におうちを建てて住んではいけないんだよ。」と言いました。
ガシャンガシャンと僕の夢が崩れていく音が聞こえました。
東京はなんて生きづらい街なんだ、上京しておよそ10年、8年前のあの夏の日下北沢のボロアパートを強制退去となってから僕にはまともな家なんて1日たりともなかった。ようやく手に入れたと思ったマイホームが大人の手によってわずか1日で崩れ去っていく。
泣きました。そりゃ泣くよね、泣いていいよね、僕だって大人だけども。
こんな寒空の下、外(本来駐車場だった場所)に放り出されたんだもの。
そんなお外で泣いている僕に、職員の皆が優しく声を掛けてくれました。
「劇場の中に池亀家をもう一度作ろうよ!」
泣きました。そりゃ泣くよね、泣いていいよね、僕だって大人だけども。
そんわなけで!!池亀家劇場内に引っ越しです!わーい!快適さ抜群だー!
王子小劇場の北川です。
今回、劇場裏に簡易休憩室を設置しましたが、関係官公庁のご指導を賜りまして、急遽場所を変更し、劇場待合所を代替場所とすることとなりました。関係各位にはご迷惑、ご心配をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。今後ともご指導ご鞭撻いただけますよう、重ねてお願い申し上げます。
王子小劇場 北川大輔
王子小劇場、初の試みとなる「佐藤佐吉ユース演劇祭」。プロデューサーのモラルと池亀三太、そして参加団体の熱い思いをお届けします!
劇場職員の池亀さんの家が王子小劇場に出現…!?参加団体とお客様の交流の場として開放します。
団体と共謀して様々なイベント企画します。
詳細は追って関連企画ページに公開いたします。
主催 佐藤佐吉演劇祭実行委員会
協賛 手塚宏二事務所、BITE
協力 佐藤電機株式会社
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